「毎週おなじ手順で経費を入力」「月末にいつものレポートをコピペで作る」——そんな定型作業に、あなたの時間が地味に溶けていませんか。
これまでAIに作業を任せるには、手順を言葉で説明したり、プロンプトを書いたりする必要がありました。
でも2026年7月、その常識を変える機能が登場しました。
画面を録画して、やりながら声で説明するだけ。
それだけでAIが作業を「覚えて」、次からは代わりにやってくれる——Claudeの新機能「Record a skill(レコード・ア・スキル)」です。
この記事では、非エンジニアの会社員向けにこの機能で何ができるのか、どんな定型業務を任せられるのか、任せる前の注意点まで、AIに定型作業を”型”として任せている立場から解説します。
※機能・対応プラン・料金は2026年8月時点の公表情報にもとづきます。
仕様は変わる場合があるため、最新は公式情報をご確認ください。

結論:手順書もプロンプトも要らない。「録画で教える」時代へ
先に結論です。
Record a skillは、あなたが実際に作業する様子を録画するだけで、AIがその手順を再現できるようになる機能です。
| これまで | Record a skill |
|---|---|
| 手順を言葉で説明 | 実際の作業を見せるだけ |
| プロンプトを書く技術が必要 | 専門知識が要らない |
| 毎回、指示し直す | 一度覚えたら呼び出すだけ |
ポイントは、「AIに教える」ハードルが、一気に下がったこと。
プロンプトが苦手な人でも、”いつもの作業”をやって見せれば、それがそのままAIへの指示書になります。
AIに仕事を任せる全体像はAIが”勝手に仕事を進める”時代へ|会社員の仕事はどう変わる?もどうぞ。
Record a skillとは?画面録画→再実行できる「スキル」に
Record a skillは、2026年7月21日にAnthropic(Claudeの開発元)が発表した機能です。
仕組みはシンプルで、次の流れで動きます。
- 録画する:AIに覚えさせたい作業を、いつも通りやりながら画面録画。「まずここを開いて」と声で説明も加える
- AIが変換:Claudeが録画を解析し、繰り返し実行できる「スキル」に変換する
- 呼び出す:次からは、そのスキルを呼び出すだけ。AIが同じ手順を再現してくれる
保存したスキルは、「/経費入力」のようなコマンド形式で呼び出せるとされています。
一度作ってしまえば、あとは名前を打つだけ。
“手順を覚えているAIの部下”に、いつもの仕事を頼む感覚に近いです。

何を録画で覚える?記録される4つの情報
「録画」と聞くと画面の見た目だけを想像しますが、実際にはもっと細かく記録されます。
Record a skillが捉えるのは、次の4つです。
| 記録される情報 | 意味 |
|---|---|
| 画面の操作 | どの画面で何をしたか |
| クリック | どこを押したか |
| キー入力 | 何を打ち込んだか |
| 音声の説明 | 「なぜ」「次に何を」の意図 |
大事なのが、いちばん下の「音声の説明」です。
操作だけだと「何をしたか」しか伝わりませんが、声で「ここは金額が空欄なら飛ばして」と補うと、作業の”判断”までAIが理解しやすくなります。
録画しながら、後輩に教えるように話すのがコツです。
迷ったら、録画中に次のように声を入れると精度が上がります。
そのまま口に出して使ってみてください。
【録画中に声で言うテンプレ】
・今から何をするか:「これから○○を△△に転記します」
・どこを操作するか:「まず左上の□□ボタンを押します」
・判断の基準:「金額が空欄の行は飛ばします」
・終わりの合図:「ここまでで1件分の作業は完了です」
会社員が自動化できる、定型業務の例
では、どんな作業に向くのか。
コツは、「毎回ほぼ同じ手順」「考えなくてもできる」作業から選ぶことです。
| 作業カテゴリ | 具体例 |
|---|---|
| 事務処理 | 経費の入力・申請フォームの記入 |
| 定例レポート | 毎週の数字をまとめて所定の形に整える |
| データ転記 | あるツールの値を別のシートに写す |
| 整理・整頓 | ファイル名の付け替え・フォルダ振り分け |
逆に、毎回判断が変わる仕事や、相手のいる仕事は向きません。
「今日の状況で内容が変わる」ものは、AIが誤って覚えてしまいます。
まずは“退屈だけど間違えようがない作業”を1つ選ぶのが、失敗しないコツです。

使うには?対応プランと、Codexとの違い
Record a skillは、Claude Coworkの有料プラン(Pro・Max・Team)で追加料金なしで使えます。
無料プランでは使えない点に注意してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使える製品 | Claude Cowork |
| 対応プラン | Pro/Max/Team(追加料金なし) |
| 無料プラン | 使用不可 |
じつは、この”録画で覚えさせる”流れは、AI業界の新しい競争分野になっています。
OpenAIも2026年6月、Codexに「Record & Replay」という似た機能をMac向けに実装済み。
「定型業務をAIに丸ごと覚えさせる」機能を、各社が競って出しているのが今の状況です。
Claude自体をまだ触ったことがない人はクロードコードとは?非エンジニアが3つ作ってわかったことから入ると分かりやすいです。
任せる前の注意点|機密と「確認ボタン」
便利な反面、“自分の画面をそのまま記録する”機能なので、気をつける点もあります。
最低限、次の3つは守ってください。
- 機密・個人情報を映さない:録画中の画面に、社外秘の数字やパスワード、他人の個人情報が映り込まないようにする
- 最初の数回は人が確認:覚えたてのスキルは、思わぬ操作をすることがある。慣れるまでは結果を必ずチェック
- 取り返しのつく作業から:送信・削除・支払いなど”戻せない操作”は、いきなり任せない
この「取り返しのつく作業から任せる」考え方は、AIに仕事を任せるときの共通ルールです。
詳しくはAIエージェントの暴走は他人事じゃない|安全な任せ方にまとめています。
便利さと安全のバランスを取れば、心強い相棒になります。

私の場合:ブログ運営の定型作業を”型”にしている
<実際にやってみて>私は非エンジニアの会社員ですが、このブログの運営でも、繰り返す作業をできるだけ”型”にして、AIに任せています。
記事を公開するときの一連の手順は、毎回ほぼ同じ。
だからこそ、その流れを決まった形にして、同じやり方で回しています。
この”型にする”効果は、想像以上でした。
一度手順を固めると、次からは考える負担がなくなり、ミスも減る。
Record a skillは、この「型にする」作業を、プログラムを書けない人でも”録画するだけ”でできるようにしたものだと感じています。
これまで一部の人にしかできなかった自動化が、”いつもの作業を見せるだけ”で誰にでも届く。
定型作業に追われている人ほど、試す価値があります。
よくある質問
Q. プログラミングの知識がなくても使えますか?
A. 使えます。
この機能のねらいは、まさに「コードやプロンプトを書けない人でも自動化できる」こと。
いつもの作業を録画して、声で説明するだけです。
Q. 覚えさせた作業を、AIが間違えることはありませんか?
A. あります。
特に画面の見た目が変わったときなどは、うまく再現できないことがあります。
慣れるまでは結果を確認し、取り返しのつく作業から任せてください。
Q. 無料でも使えますか?
A. Record a skillは有料プラン(Pro・Max・Team)向けで、無料プランでは使えません。
まずは無料でClaude自体の使い勝手を試してから、必要に応じて検討するのがおすすめです。
まとめ
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 何ができる | 作業を録画するだけでAIがスキル化・再実行 |
| 記録される情報 | 画面操作・クリック・キー入力・音声の説明 |
| 向く作業 | 毎回ほぼ同じ手順の定型業務 |
| 使える環境 | Claude Coworkの有料プラン(無料不可) |
| 注意点 | 機密を映さない・最初は人が確認・可逆な作業から |
AIに仕事を任せるのは、もう”プロンプトが書ける人”だけの特権ではなくなりました。
「いつもの作業を、やって見せる」だけで、AIが覚えてくれる時代です。
今日からできる一歩として、まずあなたの仕事の中で「毎週おなじ手順でやっている作業」を1つ、紙に書き出してみてください。
それが、いちばん最初にAIへ任せる候補になります。
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